―聖霊降臨節第4主日礼拝―
時間:10時30分~説教=「野の花っていろいろあるよね」
稲山聖修牧師
聖書=『マタイによる福音書』6 章 28~30 節
(新約聖書 10頁).
讃美= ※改訂版こどもさんびか:132,106,58.
可能な方は讃美歌をご用意ください。ご用意できない方もお気持ちで讃美いたしましょう。
動画は2種類
(動画事前録画版、ライブ中継動画版)
ございます。
説教動画は「こちら」←をクリック、
又はタップしてください。
礼拝当日、10時30分より
礼拝のライブ配信を致します。
ライブ中継のリンクは、
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説教動画の方をご覧頂きます様、お願い致します。
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方法は、こちらのページをご覧ください。
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雨のよく降る季節、梅雨の季節となりました。この季節はとっても蒸し暑くてわたしたちにはしんどい季節かもしれません。けれどもいきものには身体を大きくするのに大切な時期になります。田んぼにはそろそろ稲の苗が植えられ、岸を歩けばカエルが鳴いています。場所によっては夜、蛍が光を瞬かせて飛んでいます。もちろん水辺は足が濡れて滑って落ちては危ないので、一人で行かないでくださいね。またお家の人と一緒でも、悪い虫やマムシ、ばい菌から足を守るためにも長靴を必ず履いてください。
ところで最近、みなさんが見慣れた桜の木が電気のこぎりでバリバリと切られているところを見かけます。みなさんが入園・進級・入学するときにピンク色の花を咲かせてくれる桜が悲鳴をあげているようでもあり悲しくなるのですが、実はこれには理由があります。切られている桜はソメイヨシノという名前です。ソメイヨシノは種から大きくなりません。挿し木といって、小さな枝を栄養のある土に差し込んで、そこから白く細い根っこを出して大きくなったら植木屋さんが育てます。本当ならおしべの花粉とめしべがくっついて種ができ、それが地面に落ちて生えてくるはずなのですが、ソメイヨシノはそのようにはなりません。どうしてでしょうか。
それは100年と少し前にどうすればきれいな桜を作れるかと日本全国の野に咲く桜を掛け合わせて人間が作った桜だからです。だから病気や害虫に弱く、80年ほど経つと倒れてしまうのが殆どです。だから古い木を切り倒して新しいソメイヨシノを植えることになります。心が痛みます。
イエス様がわたしたちの世におられたころ、ソメイヨシノは地上にはありませんでした。でも、ひょっとしたら今ではなくなってしまったか、見つけたら「すごいなあ」と言われるようなお花も咲いていたかも知れません。もちろん人がつくったお花ではありませんからお花屋さんで見るようなお花ではなかったでしょう。けれどもイエス様は野に咲くお花をお示しになって「王様より美しく立派だ」と言うのです。なぜでしょうか。
王様は人間でありながら、普通の人々よりもひとつ高いところに立って話し合いをして国の人々に指図をします。それが神様の願いに適っていればよいのですが、歳をとるにつれてその力が自分のものだと勘違いする王様も『聖書』には登場します。自然から充分に与えられている食べものや着るものにも文句を言ったりするようになります。けれども野に咲く花は地面にしっかり根を張って、神様の考え通りに茎や葉を広げて花を咲かせます。何度も何度も刈り取ってもまた生えてくる強さももっています。
最近では外国からきた荷物にくっついた種がやってきて、どんどん増えていくお花もあり、人間はそれを邪魔だと言って刈り取ろうとしますがなかなか思うようにはいきません。その種を運んできたのは人間その人だということを忘れてしまうとおかしなことになります。薬を使って枯らしてしまえとなれば、逆にその薬で人間の身体が痛めつけられます。神様がお造りになったお花はそれほどまでに強いのです。いつの時代にも、動物の身体や鳥の糞、人間の荷物に種がくっついてやってきたお花はあるはずです。もちろん野の花もいろいろと変わっていきます。野の花の広がりは、わたしたちの「こうなるはずだ」との思いを大きく超えて拡がっていきます。
今日は雑草だと思われて抜かれては棄てられていたお花が、何年かしたら大切なお花として花束にされるかもしれません。逆に言うと、人間の扱いは時代によって変わりますが、イエス様の時代のお花は今の時代でも踏まれても抜かれても生えてくるのです。タンポポのように種に綿毛を着させて、空を飛んで広がるお花もあります。お空の風に吹かれて、壁や海を越えていろいろなところに届きます。みんなはどんなお花になりたいですか。ヒマワリみたいな、暑さに負けないお花になりたいですか。アジサイのように、カタツムリの居場所になって、人々の心を落ち着かせるお花になりたいですか。それとも、シラユリの花のように、悲しむ人の涙をそっとうけとめられるお花になりたいですか。どんなお花も神様は大切にしてくださいますよ。